(前回からの続き) 木を切り終わって家に帰る ラカは、このおばあさんの助言に従いました(*1)。 そして、カヌーを造るための木を見つけに、山に入って行きました。 ちょうど良さそうな木を見つけると、彼は朝からその木を切り始めました。 そして日が沈むまで…
(前回からの続き) ラカが父を訪ねる 長く顔を見せなかったラカが、ある日、 久しぶりに父を訪ねてやって来ました(*1)。 ラカの顔を見ると、母はこう言いました。 「お父さんのことなら、おばあさんに聞いてみなさい。」 そのおばあさんは、彼に尋ねられてこう…
(新しいお話しの始め) 父ワヒエロアは首長 ワヒエロアは首長で、マウイ島キパフルのカライコイに住んでいました(N.1)(*1)。 彼は結婚して、ヒナハウェアを妻にしました。 やがて2人の間に、男の子が生まれました。 その子はラカと呼ばれた その子の育ての母…
(前回からの続き) 養魚池は未完成だった 以前、ピーはメネフネたちに、こう話したこともありました(*1)。 「フレイア川の曲がった所を壁で囲んで、養魚池を造りたいんです(N.1)。」 そして真夜中近く、メネフネたちはその仕事に取りかかりました。 しかし夜明…
(前回からの続き) ピーがメネフネにご馳走する この工事が完成すると、ピーは働いてくれたメネフネたちに、食物を振る舞いました(*1)。 そこで食卓を飾ったのは小海老(オパエ)でした(N.1)。 メネフネにとって、このオパエこそが唯一のご馳走なのです。 です…
(前回からの続き) メネフネを待つ 材料が揃(そろ)ったので次は工事です(*1)。 ピーは何時(いつ)、どの夜に、工事をするか決めました。 そしてその夜、彼はダムが出来る場所に行って、じーっと待ちました。 夜明けまでには完成だ 真夜中、もの音がして鼻歌が…
(新しいお話の始まり) 川から水を引こう! ピーはカウアイ島のワイメアに住む平民でした(N.1)(*1)。 彼はワイメア川にマノ(ダム)を造り、そこからキキアオラの近くまで、水路を引きたいと思っていました(N.2)。 この計画を実行するために、彼は初めに、それ…
(前回からの続き) メネフネは超自然的な存在 メネフネは超自然的な存在である、と考えられています(*1)。 そのメネフネは、彼らの上に立つ「ある者」の統治下にありました。 その「ある者」について、彼らはこう考えていました。 「パワーがあり、かつ、自分たち…
素晴らしい人たち メネフネは素晴らしい人たちだ、と思われていました(*1)。 彼らは背が低くて、非常に行動力があります。 どんな仕事を頼まれても、彼らはいつも一致団結して取り組みます。 たった一晩で完成だ また、メネフネには独特のルールがあります。…
(前回からの続き) メネフネはポリネシア人の祖先? ハワイには「クムホヌア」という伝説があります(N.1)(*1)。 フォルナンダーは、「この伝説の中で、ポリネシア人は選ばれた民だった」 と主張し、こう続けています(N.2)(*2)。 「ポリネシア人はメネフネの子孫で…
今でもメネフネは人気者 今でもハワイの人々は、メネフネに関する情報に、興味を持ち続けています(*1)。 そして、このエネルギッシュな人種について、時折、問い合わせを受けます。 その大半は漠然としたものですが、時には、有名な伝説の口承者(カアオ(kaao…
ハワイはブラウニーの故郷 「ハワイは小人の妖精『ブラウニー』たちの本当の故郷だ、少なくとも故郷だった。」 と知れば、きっと興味を持つ読者がいることでしょう(*1)。 しかも、ハワイの人たちはずーっと昔から、この 冒険好きの流浪の民(小人)を知っていた…
ハワイは旧大陸と似ている? 学生たちがハワイの民話を学ぶと、それが他の地域の民話と良く似ている事に気づきます(*1)。 興味深いハワイ民話の多くが、ハワイ以外の地や旧大陸(ヨーロッパ・アジア・アフリカ)で、伝承されてきたお話や、歴史に残る重要な考え…
ハワイの民話 スラムさんが 「ハワイの民話 (Hawaiian Folk Tales)」 を、シカゴの出版から世に出したのは、今から百年以上も前 1907年のことでした(*1)。 300ページ近くにおよぶこの著書は、全部で25章から成っています。 原則として各章に一つのお話しが収め…
新年おめでとうございます。 今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
「ハワイの民話」 の著者 今から百年以上も前の1907年、「ハワイの民話 (Hawaiian Folk Tales)」 が出版されました(*1)。 さらに1923年には、同じシカゴの出版社からその続編が出ました。 著者はいずれもスラム(T.G.Thrum)、ハワイ歴史学会の創設者の一人です。 …