(前回からの続き)
次はモエモエだ
「昼を長くする」ことに成功すると、マウイはその足でモエモエを探しに行きました(*1)。
そうです、以前、彼を嘲(あざけ)ったあの男です。
ところが、モエモエは家に居ませんでした。
遂に見つけたぞ
それでもマウイは、彼を追いかけ続けました。
そして遂に彼を見つけたのが、カワイオピロピロという場所の海岸でした。
そこはラハイナの北、ケカアと呼ばれる黒い岩の東方です(N.1)。
岩になって今も残る
モエモエはマウイをかわそうと、丘を駆け上がったり駆け下りたりしました。
そして遂に、マウイは怒り狂ってモエモエに飛びかかり、彼を殺してしまいました。
その死体は一つの細長い岩に変えられました。
そしてその岩は、今でもそこにあります。
ほら、その道の脇(わき)を見てご覧なさい。
(終わり)
(ノート)
(N.1) ケカア(Kekaa):
ケカア すなわち プウ・ケカア(Pu'u Kekaʻa) は、黒い岩(Black RocK)とも呼ばれています。
今ではマウイ島有数の人気観光スポットで、シェラトン・マウイ・ホテルの敷地内にあります。
(注記)
(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales,Ⅱ.Exploits of Maui. Rev.A.O.Forbes, Ⅰ. Snaring the Sun, p.31-33.