夢の国ハワイの昔話

ハワイには長く口承されてきた昔話があります。ここでは、それらを少しずつご紹介していきます。

099 カハラオプナ:(24) 王の裁き


スポンサードリンク

(前回からの続き)

王の裁(さば)きが始まる

いよいよ王は、その女性(カハラオプナ)とカウヒに、次の事につき説明するよう命じました(*1)。

 

・2人の間に起きた全ての出来事。

・乙女(カハラオプナ)が死んだと言う噂。

 

そこで2人は、各々自分の言い分を語りました。

 

その中でカウヒは、自分が怒り狂ったのは、あの醜い2人の話しを聞いたからだ、と主張しました。

そうです、あのクマウナとケアワアの自信たっぷりの話しのことでです。

 

一方、当の2人はその女性を目の前にして、今まで一度も会ったことが無いと認めました。

さらに、彼らの言葉はどれもこれも、根も葉も無い法螺(ほら)だった、と白状したのでした。

 

3人が死刑を命じられる

そこで王はこう言いました。

 

「お前たちの戯(たわむ)れが、この罪の無い女性をどれほど苦しめたことか!

わしの意志により、お前たち2人とカウヒは直ちに死刑とする、これは正義に関わる問題だ。

 

そして、もしもお前たちの守護神の力が絶大で、お前たちを復活させ得るならば、

お前たちにとっては、益々ありがたいことだ。」

 

(次回に続く)

 

(注記)

(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, Ⅺ. Kahalaopuna, Princess of Manoa. Mrs. E.M. Nakuina, p.118-132.