夢の国ハワイの昔話

ハワイには長く口承されてきた昔話があります。ここでは、それらを少しずつご紹介していきます。

081 カハラオプナ:(6) 悪い噂が広まる


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(前回からの続き)

ワイキキで大暴れ

ワイキキにいる間、「あかんべーの男たち」 は勝手気ままに振る舞い、

「あの有名な美女を口説き落とした。」 と豪語して回ったものでした(*1)。

 

そして、着飾っていた彼らのレイを見せつけては、

「カハラオプナからの愛の贈り物だ。」と、大ぼらを吹いていました。

 

島じゅうのサーファーたちが集まる

 

 

さて、かつてワイキキにはカレフアウェヘと呼ばれる、有名なサーフ・ポイントがありました(N.1)。

波の状況が良くなると、この島のありとあらゆる場所から、人々がここにやって来て、あの素晴らしいスポーツを楽しむのでした。

 

カハラオプナの婚約者である、カウヒもその中の一人でした。

 

 

カウヒの耳にも彼女の噂が

一方、カウヒがカハラオプナと結婚する日は、どんどん近づいていました。

しかし彼は未だ一度も、彼女と会ったことがありませんでした。

 

そんな中で、2人のマカヘレイ(あかんべー)の男たちの豪語が、彼の耳にも聞こえて来ました。

「あの有名な美女を口説き落とした。」

(次回に続く)

 

(ノート)

(N.1) カレフアウェヘ(Kalehuawehe):

レフアウェヘはオアフ島のワイキキにあり、古くから知られるサーフ・ポイントです。オアフ島サウスショアの中では最も波が大きいことで有名です。 なお、現在は キャッスルズ(Castles) と呼ばれています(*2)。

 

(注記)

(*1) Thomas G. Thrum(1907): Hawaiian Folk Tales, Ⅺ. Kahalaopuna, Princess of Manoa. Mrs. E.M. Nakuina, p.118-132.

(*2) M.K.Pukui et al.(1974): Place Names of Hawaii, Revised & Expanded Edition, p.76.